974874a31584a64bd6312483bd89cba6_s

電力自由化を機に、多くの電力会社が新しい料金プランの提供を開始しました。特に、地域電力会社は高い電力供給能力を活かして、消費電力量が多い世帯向けの料金プランを充実させました。

地域電力会社の1つである東北電力もさまざまな料金プランの提供を開始しました。そこで、ここではどのような料金プランがあるのかについて解説し、これらのプランで得するコツについて述べていきます。

東北電力の料金プラン:よりそうプラスシーズン&タイム

東北電力が提供する料金プランとして、「よりそうプラスシーズン&タイム」があります。

電気料金は、「基本料金+電力量料金」で算出されます。電力量料金とは、使用した電気の料金のことであり、「1kWhあたりの料金×使用した時間」で決まります。また、基本料金は電気の契約容量によって変動します。

このような電気料金のうち、よりそうプラスシーズン&タイムにおける電力量料金の設定は、季節や時間帯によって異なります。

よりそうプラスシーズン&タイムでは、1日を「ピーク」「オフピーク」「夜間」の3つに分けて、各々で電気料金が設定されています。また、1年を「冬季(12~2月)」「夏季(7~9月)」「その他季(3~6月・10~11月)」の3つに分けており、それぞれピークやオフピークの時間帯が異なります。

例えば、冬季のピークは16~18時の2時間になっているのに対して、夏季やその他季のピークは10~17時の7時間となっています。また、それぞれのオフピークは、冬季が8~16時と18~22時の計12時間、夏季やその他季が8~10時と17~22時の計7時間に設定されています。

これらの時間帯のうち、「夏季ピーク」と「冬季ピーク」は電力量料金が1番高くなっており、1kWhあたり42.36円となっています。これは、東北電力における通常プランに比べて13.61~24.12円高い設定となっています。

また、その他季ピークの電力量料金は1kWhあたり38.5円であり、通常プランより9.75~20.26円高いです。このように、よりそうプラスシーズン&タイムでは、ピークの電力量料金が通常プランに比べて割高になっています。

よりそうプラスシーズン&タイムの料金形態

一方で、よりそうプラスシーズン&タイムにおける夜間の電力量料金は、11.22円です。これは、通常プランより7.02~17.53円安い設定です。このようなことから、よりそうプラスシーズン&タイムは、夜間に電力使用が多い世帯に向いたプランといえます。

ただ、よりそうプラスシーズン&タイムの基本料金は、10kVA以下契約での1944円が最安値となっています。これは、家庭で一度に10kVAまでの電力を使える契約です。

これに対して、通常プランの基本料金は、契約容量40Aで1296円、50Aで1620円、60Aで1944円となっています。契約容量40Aとは、家庭に40Aまでの電流を一度に流すことができるということです。

このように、現在通常プランの50A以下で契約している世帯は、よりそうプラスシーズン&タイムで契約すると基本料金が高くなります。つまり、夜間に電力消費が多くても、一度に使う電力量が少ない世帯は、よりそうプラスシーズン&タイムで契約すると損しやすいということです。

これらのことから、よりそうプラスシーズン&タイムは、蓄電器などを備えていて消費電力量が多いオール電化世帯向けのサービスといえます。

よりそうプラスシーズン&タイムで損をしないコツ

前述のように、よりそうプラスシーズン&タイムは夜間の電力量料金が割安です。そのため、この時間帯の電力を蓄電器に貯めて昼間に使用したり、タイマー機能を使用して家事を夜間に行ったりすると電気代が節約できます。

また、このプランでの契約中に、昼間に電気を使わざるを得ないときは、電力消費をオフピークになるべくずらしましょう。

というのも、オフピークにおける1kWhの電力量料金は26.24円となっており、ピークより12.26~16.12円安いです。そのため、電気代節約のためには、冬季の16~18時や夏季・その他季の10~17時になるべく電気を使わないことが大切です。

このように、蓄電器が設置されていて電力を多く使うオール電化世帯では、よりそうプラスシーズン&タイムで契約すると電気代を安く抑えることができます。そして、これまでに述べたようなコツを実践することによって、電気代をさらに節約できるようになります。

東北電力の料金プラン:よりそうプラスサマーセーブ

電気料金は、「基本料金+電力量料金(使用した分の電気料金)」で算出されます。このうち、「よりそうプラスサマーセーブ」での電力量料金は、電気を使う季節や時間帯によって価格が変動します。

例えば、夏季(7~9月)のピーク時間(13~16時)に電気を使うと、1kWhあたり53.83円がかかります。

また、夏季の7~13時、16~23時や、その他の季節(10~6月)の7~23時の電力量料金は、90kWhまでが19.73円、90~230kWhが26.91円、230kWh以上が36.71円となっています。そして、夜間時間帯(23~7時)は、1kWhあたりの電力量料金が10.92円となります。

これに対して、東北電力における通常プランの電力量料金(1kWh)は、120kWhまでが18.24円、121~300kWhが24.87円、301kWh以上が28.75円となっています。

このように、よりそうプラスサマーセーブでは、夏季ピークの電力量料金が高い一方で、夜間の電力が割安になっています。そのため、夜間の電力使用が多く、月あたりの消費電力が230kWh未満の世帯は、このプランで契約すると得をしやすいです。

また、上記の電気料金のうち、基本料金は契約する電気の容量によって変動します。契約容量とは、家庭で一度に使用できる電気量のことをいいます。

例えば、東北電力における通常プランの基本料金は、40A(アンペア)契約で1296円、50A契約で1620円となっています。このように、容量が大きくなるほど基本料金が高くなります。

これに対して、よりそうプラスサマーセーブの基本料金は、6kVA契約で1404円、6~10kVA契約で1944円となっています。

このように、契約容量が40Aで足りる世帯であれば、通常プランにおける基本料金の方が安くなります。一方で、50A以上の容量で契約している世帯は、よりそうプラスサマーセーブで契約して電気を使う時間帯を工夫すると電気代を節約しやすくなります。

よりそうプラスサマーセーブで損をするケース

前述のように、よりそうプラスサマーセーブは、夜間の電力が割安です。そのため、タイマー機能などを利用して夜に家電を使うように工夫すると、電気料金が安くなります。

ただ、このように夜間の電気を使っても、月あたりの消費電力が多い世帯は「よりそうプラスシーズン&タイム」という料金プラン契約の方がお得になります。

よりそうプラスシーズン&タイムとは、1年を「夏季」「冬季」「その他季」の3つに分けて、1日を「ピーク」「オフピーク」「夜間」の3つに分けた料金プランです。このプランでは、夏季ピークや冬季ピークの電力量料金が割高になる一方で、夜間の電力量料金が割安です。

このように、よりそうプラスシーズン&タイムでは、よりそうプラスサマーセーブと同様に夜間の電力がお得です。そのため、これらのプランでは、電気を夜に使うように工夫すると電気代が安くなります。

ただ、よりそうプラスシーズン&タイムにおけるオフピークの電力量料金(1kWhあたり)は、26.24円となっています。これは、よりそうプラスサマーセーブにおける231kWh以上の電力量料金に比べて10.47円割安です。

つまり、夜間の消費電力が多く、月に231kWh以上の電気を使う世帯では、「よりそうプラスサマーセーブ」よりも「よりそうプラスシーズン&タイム」の方がお得になる可能性があるのです。

このように、よりそうプラスサマーセーブは電気の使い方を工夫すると得をしやすいプランです。ただ、これまでに述べたように、消費電力量によっては別プランの方がお得になることがあります。

東北電力の料金プラン:よりそうプラスナイト12

電気料金は、「基本料金+電力量料金(使用した電気の料金)」で算出されます。東北電力におけるスタンダードプランである「従量電灯」の電力量料金(1kWhあたり)は、前述の通り最初の120kWhまでが18.24円、121~300kWhまでが24.87円、301khW以上が28.75円となっています。

これに対して、「よりそうプラスナイト12」における1kWhあたりの電力量料金は、昼間(9~21時)が25.95~40.92円、夜間(21~9時)が11.71円となっています。

このように、よりそうプラスナイト12は、従量電灯に比べて夜間の電力量料金が割安です。一方で、昼間の電力量料金は割高となっています。このことから、よりそうプラスナイト12は、昼間の在宅時間が少ない共働きや子育て世帯などに向いているプランといえます。

よりそうプラスナイト12で損をするケース

前述のように、よりそうプラスナイト12は、昼間の在宅時間が短い人向けの料金プランです。ただ、このような世帯でも、現在の契約容量によっては、よりそうプラスナイトでの契約で損することがあります。契約容量とは、世帯で一度に使うことができる電気の上限のことです。

例えば、東北電力の通常プランである「従量電灯」の基本料金は、契約容量40Aで1296円、契約容量60Aで1944円となっています。これは、それぞれ一度に流すことができる電流が40Aや60Aまでということです。

これに対して、よりそうプラスナイト12における基本料金は、6kVA以下契約での1404円が最安値です。これは、一度に使うことができる電力が6kVAまでということです。

このように、契約容量が少なくても足りる世帯は、従量電灯における基本料金の方が安くなります。そのため、少なくとも現在の契約容量が40A以下の人は、よりそうプラスナイト12への契約変更を見送るのが賢明です。

よりそうプラスナイト12で得をするコツ

前述のように、よりそうプラスナイト12では夜間の電力量料金が割安です。そのため、家電の使用をこの時間内に済ますことで電気代を節約することができます。

例えば、タイマー機能を利用して洗濯や炊飯などを21~9時までに行うようにすると、割安な電気を効率良く使うことができます。また、ドライヤーやポットなどの「熱を生み出す家電」は消費電力量が多いです。そのため、これらをなるべく夜間に使うと、電気代節約につながります。

さらに、一度に使う家電の量を減らすことも電気代節約には有効です。というのも、前述のように、よりそうプラスナイト12の基本料金は契約する電力容量によって決まります。

そのため、一度に使う電気の量を減らすと、契約する電力容量を下げることができるため、基本料金を安く済ませることができます。

このようなことから、よりそうプラスナイト12の契約内容で電気代を節約するためには、炊飯器やドライヤー、電子レンジなどは、タイミングをずらして使用することが大切です。そして、契約電力を最低限の6kVAに設定することで、無駄な出費を抑えることができます。

このように、東北電力の新しい料金プランである「よりそうプラスナイト12」は、働き世帯にお得なサービスとなっています。

東北電力の料金プラン:よりそうプラスナイト&ホリデー

電気料金は、「基本料金+電力量料金(使用した分の電気料金)」で算出されます。このうち、基本料金は契約する電気の容量によって変動します。

具体的には、東北電力における通常プランでは、家庭で一度に使用できる電流(アンペア)の上限を決めます。そして、契約電流が大きくなるほど基本料金が高くなります。例えば、通常プランにおける基本料金は、30A契約で972円、40A契約では1296円となります。

これに対して、よりそうプラスナイト&ホリデーでは、家庭で一度に使用できる電力の容量(ボルトアンペア)を決めます。そして、通常プランと同様に、契約容量が大きくなるほど基本料金が高くなります。例えば、よりそうプラスナイト&ホリデーの基本料金は、3kVAで972円、4kVAで1296円です。

これらを比較すると、3kVA契約は30A契約よりも一度に使える電気の量が少ないです。というのも、家電の種類によっては、作動するために記載されている消費電力よりも多くの電力を必要とするものがあります。このような余分に必要な電力は、家電内の抵抗によって、働かずに消費されます。電気における単位の1つである「VA」は、このような「無駄になる電気」を含んだ電力の大きさを表します。

例えば、100V電圧を使用している一般家庭で、消費電力が1000Wと表記されているドライヤーを使うと、家庭には「1000(W)÷100(V)=10A」の電流が流れます。そのため、30Aの契約では、このドライヤーを同時に3つ動かすことができます。

一方で、前述のドライヤーが実際に動くためには、約1200VA程度の電力が必要となります。このドライヤーを3つ動かすためには、「1200(VA)×3=3600(VA)」程度の電力が必要です。そのため、3kVAで契約すると、消費電力1000Wのドライヤーは同時に2つまでしか使用できません。

このように、3kVA契約と30A契約を比べると、基本料金は同額である一方で実際に動かすことができる家電の量は少なくなります。そのため、よりそうプラスナイト&ホリデーで契約すると、東北電力の通常プランにおける同じ基本料金での契約に比べて、一度に使える家電の量は少なくなります。

一方で、よりそうプラスナイト&ホリデーは、通常プランに比べて夜間(22~8時)と土日祝日の電力量料金が割安になっています。

具体的には、通常プランにおける1kWhあたりの電力量料金は、120kWhまでが18.24円、121~300kWhが24.87円、301kWh以上が28.75円となっています。これに対して、よりそうプラスナイト&ホリデーにおける夜間と土日祝日の電力量料金は、1kWhあたり15.59円です。

このようなことから、よりそうプラスナイト&ホリデーは、平日昼間に仕事などで家を空ける人や、休日に電力消費量が多くなる人が得をしやすい料金プランといえます。そのため、このような世帯はよりそうプラスナイト&ホリデーでの契約で電気料金の節約が図れる可能性が高いです。

よりそうプラスナイト&ホリデーで得をするコツ

前述のように、よりそうプラスナイト&ホリデーは、夜間と土日祝日の電力量料金がお得な料金プランです。そのため、家事などをこの時間帯に済ませると電気代を節約できます。

また、家事を行う際に、一度に使用する家電の量を減らすことも電気代節約に有効です。というのも、前述のように、よりそうプラスナイト&ホリデーの基本料金は契約容量によって変動します。そのため、一度に使う家電の量を減らすと、低い容量で契約できるようになるため、基本料金を抑えることができるのです。

特に、熱を生み出す働きのあるドライヤーや炊飯器などは、消費電力が多いです。そのため、電気代節約のためには、このような家電を使用するタイミングをずらすことが大切です。

このように、よりそうプラスナイト&ホリデーで契約すると、生活を工夫することによって電気代を節約できます。一方で、平日昼間(8~22時)の電力消費が多くなることがあるのであれば、よりそうプラスナイト&ホリデーでの契約を見送るのが賢明です。

というのも、よりそうプラスナイト&ホリデーにおける昼間の電力量料金は、通常プランに比べて5.35~13.75円高いです。そのため、よりそうプラスナイト&ホリデーでの契約は、世帯の生活スタイルや電力消費の傾向を把握してから検討することが大切です。

よりそうプラスナイト&ホリデーは、働き世帯が得をしやすいプランです。そのため、このような世帯は、このプランでの契約をおすすめします。そして、これまでに述べたようなコツを実践することによって、さらに電気代を節約することができます。